午前2時に書くブログ

大人になりたいようななりたくないような、誰かとお話したいようなしたくないような、あの感性を大事に。

人を裁くことなかれ

 

聖書にはこんな言葉があります。

 「人を裁くことなかれ」

 

しかしキリストの教えも空しく、最近人を裁く人が増えています。

 

私の言う「裁く」というのは裁判とかの「裁く」ではなくて、

日常生活の中で無意味なダメ出しをしたり愚痴を言ったりすることを意味しています。

ちなみにうちの母親がそのように使い始めました。

 

たとえば。

テレビを見ていて、「このタレントはダメだね。テレビに出るということがまるでわかっていない」と文句垂れる親父。裁いてます。

 

ブランドの広告を見て「この組み合わせはないでしょ。考えた奴センスない」と上から目線でコメントする女子大生。裁いてます。

 

まあようするに、第三者が「お前は何様だ」とつっこみたくなるような物言いをしていると、裁いているということになります。

 

実生活でよくある用例としては

 

「今日バイト先の店長に理不尽に怒られてさ〜まじむかついた。あいつ絶対私を怒ることでストレス解消してるよ。ああいうタイプは結婚できないね」

 

この場合、「むかついた」までは事実と感想に当たるので単なる愚痴ですが、「あいつ絶対〜結婚できないね」は完全に店長に対する決めつけを含むので、裁いてます。

 

 

この裁くという行動、Twitterの流行に伴って一気に増えました。

何せ匿名で発言し放題。しかも芸能人や有名人も利用しているとなれば、裁きたがりにはもってこいのツールです。

 

最近人気のクソリプと混同しやすいのですが、相手の言葉を逆手に取って論点をずらすクソリプに対して、求められてもいないダメ出しによって相手を批判することが裁くに当たります。

当人からすれば、「お前に何がわかる」といったところでしょうか。

 

 

この裁くという言葉、我が家では結構定着してまして、

誰かがイライラに任せて人の愚痴を言っている時に

「今日はやけに裁くね」などと言うと、言葉が持つ重みとのギャップに笑いが生まれ、嫌な空気を払拭することができます。

 

 

本来誰かを裁くことは、その人のことを本当にわかっていないとできないはずです。

誰だって様々な事情や考えを持っているわけですから。

名前と見た目くらいしか知らないであろう芸能人を叩くのはもってのほかですね。

 

今回「裁く」という言葉の新しい使い方をご紹介しましたが、結構便利なので我が家以外でも使いたいです。みなさんぜひ。